景気や物価はどのように決まる?
社会情勢の影響でものの値段が大幅に上がっていますね。ものの値段は何によって決まるのでしょうか。それらとどのように使っていくのが良いのでしょうか。
ものの値段とインフレ・デフレ
ものの値段はどのように決まるのでしょうか。物価が上がるとインフレやデフレと言われますが、それぞれどのようなものなのでしょうか。
ものの値段の決まり方
すべてのものの値段は需要と供給によって決まります。需要とは、消費者が買おうとする量です。そのものが欲しい人がどれだけいるかということです。供給とは、生産者が売りに出している量です。そのものを売りたい人がどれだけいるかということです。つまり需要とはものを欲しい量、供給とはものを売りたい量になります。これらの量によって決まります。
(例)人気なアニメのグッズは欲しい人が多いので、値段が高くなる傾向にあります。そのため、フリマアプリなどでは、定価よりも高い値段でも取引されているのです。②需要が少なければ、欲しい人が少ないので人気がなく、値段が低くなります。
(例)人気だったアニメもブームが去った後のグッズは欲しい人が減るので、値段が低くなる傾向にあります。フリマアプリなどでは、定価より低い値段で取引されることになります。③供給が多ければ、たくさんの量が売りに出ているので値段が安くなります。
大量生産されているグッズはたくさんの量が売りに出ているので、値段が低くなる傾向にあります。④供給が少なければ、少ない量しか売りに出ていないので値段が高くなります。
数量限定のものだと少量しか売りに出ていないので、値段が高くなる傾向にあります。
このように、欲しい量と売っている量の関係によってものの値段は決まります。これはグッズなどの製品に限りません。すべてのものがこのように決まっています。例えば、株式や債権の価格、通貨の為替もこのように決まっているのです。
インフレとデフレ
ものの値段が上がり続けることをインフレーション(インフレ)といいます。反対にものの値段が下がり続けることをデフレーション(デフレ)といいます。物価の上昇率をインフレ率といいます。100円だったものが105円になればインフレ率5%となります。世界的にインフレ率2%にすると経済が安定的に成長をしていくとされています。なので、各国は自国のインフレ率が2%になるように様々な政策を行います。なぜ2%がいいかというと、科学的な根拠が明確にあるわけではないそうです。ただ、需要と供給の関係や各国が足並みを2%に揃えているなどの理由から2%と言われるようになったそうです。
一般的に好景気の時はインフレになりやすく、不景気のときはデフレになりやすいとされています。しかし、不景気にも関わらず、インフレになることがあります。これをスタグフレーションといい、非常に生活が厳しい状況になります。
景気ってなに?
好景気や不景気などの景気とはどういったものなのでしょうか。
好景気と不景気の違い
好景気とは、社会にお金がたくさん流れており、お金のよい循環がある状態です。お金が良い循環をしているとは、給料としてお金が個人に流れ、購買力が増え、企業の利益も増加していくということです。そして、企業は給料を上げることができるという循環になり、経済活動が活発に行われている状態です。
不景気とは、社会にお金が少ししか流れておらず、お金のよい循環がない状態です。つまり、給料が上がらず、購買力が低下し、企業の利益も減少するということです。そして、給料が上がらないという循環になり、経済活動が停滞してしまう状態です。
日銀の金融政策
行き過ぎた好景気・不景気の時には、国や日銀が公開市場操作と呼ばれる対策を行います。
好景気のときには、国債を売ります。国債という債権を売ることで、市場に流れているお金を回収し、減らすことができます。不景気のときには、国債を買います。国債を買うことで市場に流れているお金を増やすことができます。このようにして、市場に流れているお金の量を調整することで景気を操作しようというのです。
また、長期金利を操作するということも行っています。ゼロ金利やマイナス金利など言われるように、金利を操作することで景気を操作する対策も行っています。海外の中央銀行もコロナ禍で大きく金利をさげ、不景気を回避しようしていました。数か月後には、景気が上向いてきたことから、金利をあげています。しかし、日本はまだ上げることができていません。この長期金利は国民の住宅ローンなどの変動金利にも関わってくる非常に大きなものです。今後の対策に注目です。
まとめ
ここまで、インフレやデフレ、景気など社会の変化についてまとめてきました。生活に大きく影響を与えるものです。今の社会でどのように生きていくのが正しいか考えていくことが必要そうですね。
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