子どもの金融教育に取り組もう
- 2022.05.10
- 金融教育
学習指導要領が新しくなり、高校の家庭科で金融教育が始まります。子どものときから金融教育をする必要がでてきたという事ですね。金融教育なんてうけたこともないので、よくわからないですよね。子どもの金融教育についてまとめてみたいと思います。
金融教育とは
金融教育とは、いったいどんなことをするのでしょうか?
高校で導入された金融教育とは
新学習指導要領が小学校、中学校、高等学校と順番に導入されています。小学校、中学校はすでに導入され、新しい学習指導要領に則ってカリキュラムを組んでいます。高等学校でも学習指導要領に則ってカリキュラムを組みます。学習指導要領の改訂に伴い、高等学校の家庭科で「金融教育」をカリキュラムに組み込まなくてはいけないことになりました。ここでは、大きく2つのことを学ぶことになっています。それは、資産形成と家計管理についてです。
金融教育が導入された背景については、こちらを読んでください。
資産形成と家計管理
高校で学習する資産形成では、ライフプランを考えながら資産形成をする大切さや金融商品について学習します。何歳ごろに結婚をして、子どもを何人くらい育て…、独身貴族で…などライフプランを考えたことはあるのではないでしょうか。理想だけで考えていたそれを少し現実的に考えると、結婚するための費用、子どもの教育費…とたくさんのお金が必要になってきます。ライフプランに沿って、どれくらいのお金が必要か、そのためにどのように資産形成をしていくかを学んでいきます。
資産形成するための金融商品はたくさんあります。みなさんは、どれくらい思い浮かびますか?
株
債権
投資信託
ETF
リート
不動産
保険
定期預金
銀行預金
現金
広い意味では、現金も金融商品なんですよ。これらの金融商品の特徴を学んでいくことになっています。
もっと短いスケールでみたときに大切になってくるのが家計管理です。毎月の収入と支出のバランスを考えたり、物を購入する手法や考え方を学んだりします。支出では、毎月の支払いが概ね決まっている固定費(家賃、通信費、光熱費など)と変動費(交際費など)に分けて、支出を把握します。そのうえで、本当に必要か、どうかを考えて支出をコントロールする考え方を学んでいきます。
人生という長いスケールで見た資産形成
毎日という短いスケールで見た家計管理
金融について学べる場所
金融教育について学べる場所はほとんどないですよね。大人が金融やお金について学習する場所はあります。ビジネススクールや資格の勉強などで学習する環境が整いつつあります。また、YouTubeでも勉強できる環境ができています。でも、どれも大人向けに作られたコンテンツになっています。子ども向けに作られたコンテンツは乏しく、子どもが学習する環境はほとんど整っていないのが現状です。だからこそ、家庭での教育が大切になります。
金融教育の取り組み
子どもの金融教育をどのように行っていけばよいのでしょうか。
海外の金融教育
海外では、金融教育が一般的に行われています。小学生相当の学校で学ぶカリキュラムに金融教育が組み込まれている場合があります。小学生相当では、お金とはなんなのか、お金の使い方から始まり、お金の記録の仕方、資産と負債の違いなどについて学びます。内容は多岐に渡り、日本の高等学校で学ぶ家計管理と資産運用の基礎的な部分を長い時間かけて学ぶのです。
出来る限り早く、子どもと一緒に取り組もう
子どもの金融教育は出来るだけ早く始めるようにしましょう。お金に関する知識や考え方は一朝一夕で身につくものではありません。長い年月をかけて徐々に身についていくものです。また、経験を伴った知識として、活用していくことが大切です。そのために、小さいときから、おこづかいをどのように使えばよいかを考えさせるなどを経験させることが大切です。つまり、お金に関する知識を教えながら、それを活かせる場面を作ることが必要です。
そのためには、大人が金融に関する知識を十分に有していることが求められます。ぜひ、子どもと一緒にお金に関する勉強をしてみてください。
小学生でもできる金融教育
では、小学生でも出来る金融教育にはどのようなものがあるのでしょうか?まず、大前提としてお金とはなんなのでしょうか?正しい使い方はあるのでしょうか?
まずはお金とはなにか
お金とはいったいなんなのでしょうか?お金には3つの働きがあります。
1つ目がものと交換できる働きです。お金を払う事で商品を買ったり、サービスを受けたりすることができます。もっと身近に感じることができる働きでしょう。
2つ目がものの価値を測る働きです。値段という形で商品やサービスにどれくらいの価値があるかを測ることができます。希少価値が高く、価値のある商品やサービスの値段は高くなります。金や宝石をイメージするとわかりやすいですね。
3つ目が価値を保存する働きです。紙幣や硬貨、銀行口座のお金は経年劣化することはなく、100万円なら、いつでも100万円ですよね。お金がなかった時代は1つ目のものと交換できる働きをしていたものがありません。なので、物々交換をすることで商品やサービスを買っていました。たとえば、漁師は獲った魚を商品やサービスに交換していました。しかし、魚は長い間保存がきくものではありません。数日、数週間もたてば、腐って、価値が全くないものになってしまいます。しかし、お金は腐って価値が変化することはありません。なので、価値を保存することができるのです。ただし、インフレ、デフレ、円高、円安などによって若干の変動はあります。なので完全に保存できるわけではありませんが、概ね保存できるというわけです。
お金の正しい使い方とは
お金の使い方は大きく3通りあります。
1つ目が消費です。生活するために必要なものを買うために使うのが消費です。毎日のご飯や洋服、水道代、通信費などを買うために使います。生きていくために必要なものを揃えるために使うのが消費です。これは、家族構成によって大体の金額が分かります。
2つ目が浪費です。生活を豊かにするために必要なものを買うために使うのが浪費です。贅沢な外食やゲーム、旅行などのために使います。人によって趣味や好きなものが大きく違います。なので、どれくらいのお金がかかるかは人によって大きく異なります。多趣味な人や高価なものを準備する必要がある趣味の人はかなりの金額が必要になってしまいます。
3つ目が投資です。将来、お金を生んでくれそうなもののために使うのが投資です。株や債券、不動産、保険などの金融商品をイメージすると思います。その他にも、自己投資というものもあります。自分自身のスキルアップのために書籍を読んだり、見聞を広げるために旅行に行ったりするためにお金を使うのです。
これら3つの使い方をバランスよく行っていくことでお金と適切な距離で正しく使いこなすことができるのです。
まとめ
ここまで金融教育について話してきました。うまくまとまっていないところもあるかと思いますが、金融教育に興味をもつきっかけになっていただけたら、うれしいです。今後も金融教育に関する記事を書いていきたいと思います。
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