【小学生】社会を勉強する意味と勉強法

【小学生】社会を勉強する意味と勉強法

小学校ではなぜ社会科を学習するのでしょうか?疑問に思ったことはありませんか?今日はそんな疑問に自分なりの考えで答えていこうと思います。

 

なんのために社会を学習するの?

第一、なぜ社会科を学習する必要があるのでしょうか?名前の通り、社会と関わりがあるからなのだろうと多くの人が考えると思いますが、それだけなのでしょうか?私は大きく4つの目的があるのではないかと思います。

・旅行を楽しむため
・社会の流れを知るため
・自分の権利を主張するため
・歴史から生き方を見直すため

これらを順番に解説しておこうと思います。

 旅行を楽しむため

私にとっては、一番の理由です(笑)国内旅行、海外旅行を全力で楽しむには必要不可欠です。計画、準備、当日、どこをとっても社会の知識があるのとないのとでは、観光の深さが大きく変わってきます。その土地の特徴や名産品、特産品が分かっていれば、それを堪能することができます。自分が楽しむだけでなく、一緒に旅行をする人とも楽しい時間を過ごすことができます。
海外旅行をするときには、海外の文化や社会の仕組みを知っておくことで旅行を満喫することができます。文化が違えばルールやマナーも変わってきます。そうしたものを理解しておけば、現地の人とも円滑で失礼のないコミュニケーションをとることができるのです。

国内旅行・海外旅行、問わず、旅行を全力で楽しむためには社会科で学ぶことは大切なのです。

社会の流れを知るため

社会の流れを知っておくことで将来就職するときにも、起業するときにも役立ちます。また、自分の意思をもって、社会に働きかけることができるのです。社会の流れというと、大きく2つの仕組みの事です。1つ目が政治の流れです。2つ目にお金の流れです。

政治を行う主体はいったい誰なのでしょうか? 国でしょうか?政治家でしょうか?いいえ、違います。国民です。国民主権といって、国民に主権があり、国民が主体となって政治を行っているのです。1億人を超える国民全員で話し合いを行っても意見がまとまるわけはなですよね。そこで、選挙という形で国民の代表を選び、政治家が話し合いを行い、国の在り方を決めているのです。間接的に国民が国の在り方を決めているという事です。だからこそ、選挙に行き政治に参加しなければいけないのです。政治家は当選するために政策を考え、施行しています。選挙に行かない人の意見を聞くわけがないのです。社会にとって、自分にとって追い風になる政策をしてもらうために、向かい風になる政策をさせないために賛成・反対の意思表示をする必要があるのです。選挙に行かず、意思表示もせず、社会や政府に対して文句を言っていても仕方ないのです。本当にいい社会や自分の住みやすい社会にするためには、こうした政治の流れを理解し、関わっていく必要があるのです。

お金の話というと、あまりいい印象はないですよね。学校でも社会でも家庭でもお金の話を好んでする場面って少ないですよね。お金のトラブルが起きやすかったり、そのトラブルで人生が大きく傾いてしまったりするからですかね…。では、お金の流れについて考えていきましょう。お金の流れというと収入と支出といった家計管理をイメージするのではないでしょうか?これは家庭科で学習することになっています。

もう始まる 金融教育はどうなる?

高校の金融教育

社会科で学ぶお金の流れはもっと大きな流れの事です。3つの経済主体が関わっています。それは、政府と家計、企業の3つです。政府は家計と企業に対して、公共サービスや法整備などを提供します。その代わり家計と企業から税金を受け取っています。企業は家計に対して、商品やサービスを提供し、その代わりに料金を受け取っています。企業と家計の間には、いくつもの企業が間に入っています。

生産者(製造者)→仲介人→卸売業者→仲卸業者→小売店→消費者

このように家計(消費者)に届くまでには、たくさんの企業を経ています。こうすることで、安定した流通やスムーズな流通をすることができます。ただ、それぞれの企業もただで仕事をしているわけではありません。企業の利益を出さなければなりません。なので、消費者に届くまで、人件費などの費用がどんどん積まれていくのです。また、今回は省きましたが、消費者に商品を買ってもらうためには宣伝をしなくてはなりません。その費用も上乗せされてしまうのです。なので、生産者から直接買い付けることができれば、もっと安く購入することができます。現実問題、すべての商品を工場まで買いに行くのは不可能ですよね。こうした流通経路があると便利ですよね。

ここで大切なことは、将来の職業がどのような役割を担っているかという事です。生産・製造を担っているのか、流通を担っているのか、あるいは広告の役割を担っているのか、これを知っておくことで自分のやりたい職業を選ぶ1つの基準になるのではないでしょうか。また、企業をするといったときに、どこの役割にアプローチしていくかを考えることは最も重要なことではないでしょうか。

自分の権利を主張するため

国民には3つの義務とたくさんの権利があります。3つの義務を正しくいうことができますか?納税、勤労、教育を受けさせる義務ですね。平等権、自由権、社会権、教育を受ける権利など、権利はたくさんの種類があります。その権利を適切に行使するために、社会を学ぶ必要があるのです。

日本は法治国家です。なので、法律のもと様々な制限と権利が保障されているのです。法律と似たもので憲法や政令、条例などがあります。これらはどのような違いがあるのでしょうか?法律、政令、省令、条例は発布する組織の違いはありますが、国民や企業が守らなければならないルールの事です。法律は国が、省令は省庁が、行例は都道府県や地方自治体が発布します。法律は日本のどこでも適用されますが、香川県のゲーム禁止条例のように条例はその範囲が制限されています。憲法は国や政府など法律や省令、条約を制定する組織が守らなければならないルールになります。だから、違憲といって憲法に反対する法律などを制定することはできないのです。

不当な法律などを制定され、不利益を被らないためにこのことを知っておくことが必要です。細かい判断は法律の専門家である裁判所が行いますが、仕組みだけでも知っておくといいでしょう。

もう少し身近な話をしていきましょう。労働基準法という法律をご存知でしょうか?労働に関する法律です。ここでは会社がしていいこと、してはいけないこと、労働者に認められている権利が定められています。この法律を知って、自分の権利を主張することで職場の環境をかけられるかもしれません。

ほかにもたくさんの法律があるので、自分に関わるところを調べてみてください。法律は自分の権利を主張するため、自分の身を守るためにあるのです。

 

歴史から生き方を見直すため

歴史からは様々なことを学ぶことができます。そこから、自分の生き方を見直し、より豊かに暮らすことができるのです。先人の生き方価値観考え方というのは今も通じるところがあります。宗教がここまで長く受け継がれていることからも分かることでしょう。孫氏の兵法を今でも取り入れて運営を行っている国や軍隊も存在していると言われています。もちろん、当時と今とでは社会の在り方も技術も大きく異なりますが、考え方では同じなんでしょうね。

また、戦争や紛争などを繰り返さないためにも、生き方や考え方を学ぶことは大切です。経験した人、語れる人が少なくなっている今だからこそ大切なのではないでしょうか。

 各科目の特徴は?

社会は大きく地理・歴史・公民の3つに分かれています。それぞれの特徴をまとめていきましょう。

 

地理の特徴

地理の中にも、日本地理と世界地理に大きく分かれます。

日本地理では、日本を8個の地域に分け、それぞれの地域の特徴を学習していきます。また、都道府県の名産品や特徴、地理的な特徴なども学習していきます。地理的な要因と天気や災害、産業の特徴などを関係付けて学んでいきます。

世界地理では、世界の国々やいくつかの地域に分けた特徴や文化などを学習していきます。地域分けには、地理的な要因を基準にしたものや宗教的な要因を基準にしたものなど、目的に合わせて様々な分け方をします。日本は島国で他の国と陸続きで国境を接していませんが、多くの国は陸続きで国境を接しています。そうした日本との違いや世界一般での考え方などを捉えることが大切です。

地理を学習すると、その土地の文化や背景を知ったうえで観光をしたり、現地の人と関わったりすることができます。

 

 歴史の特徴

歴史も日本史と世界史に大きく分かれます。

日本史では、日本の歴史を学習します。旧石器時代、新石器時代、縄文、弥生、古墳…、平成、令和と古い時代からだんだんと新しい時代へと学習をしていきます。古事記や日本書紀などを用いて、神話から日本の成り立ちを学習する場合もあります。日本という国がどういう風に生まれ、天皇がどういった地位なのかを歴史を追いながら学習していくのです。

世界史では、世界の国々がどのように築いてきたのかを学習していきます。一時は栄華を築いた国でも滅んでいったのはなぜか、人民の権利をどのように獲得してきたのかといった今に至る人間たちの生きざまを追体験できるのです。

公民の特徴

公民は今の社会の在り方を学んでいきます。法治国家である日本の仕組みや資本主義社会の仕組みなどについて学んでいきます。それを通して、社会で活躍できる知識や能力を身につけていくのです。社会で自分の能力を発揮して、活躍していくためには、社会の公民に関する知識が必要なのです。

 

社会の勉強方法

社会で活躍するために大切な社会の知識や考え方を身につけるためには、どう学習していけばよいのでしょうか。

 

暗記科目と言われる所以

社会は暗記科目と言われていますね。都道府県の名前や世界の国々の名前、天皇や将軍、歴代総理大臣の名前など覚えなければならない用語がたくさん出てきます。小学校のうちから、都道府県と県庁所在地を覚えさせられた経験があるのではないでしょうか?テストでも、覚えていなければ解けない問題もたくさん出題されます。このような経験から、社会は暗記科目という印象がついてしまっているのでしょう。

 

暗記だけでは太刀打ちできない

用語を覚えることはとても大切なことです。しかし、社会で最も大切なことは2つです。1つは仕組みや流れを理解すること、もう1つは資料を適切に読み取ることです。

社会の仕組みや歴史の流れを理解することです。それぞれの機関や組織がどのように関わっているのか、なぜ戦争は起きてしまったのかその流れを捉えることが大切です。知識としての点としてだはなくて、それらをつなげた線や面として捉えることが大切です。

社会では、地図や統計データ、表、グラフなどの資料から様々なことを読み取ることが求められます。読み方や地域の特徴を覚えた上で、資料を読み取ったことを使って物事を考えることが大切です。なので、様々な資料に触れ、どんなことが読み取れるのかを考える学習をしてみましょう。そして、その読み取ったことの背景を考え、知識とつなげていくことが大切です。

 

知識のつながりを考え、点ではなく線で捉えることが一番大切なことです。社会を学習するときには、その事だけで考えるのではなく、繋がりや広がりを想像しながら考えるようにしてみましょう。

 

まとめ

ここまで、社会を勉強する意味とその勉強法をまとめてきました。なんとなくイメージをもつことができたでしょか?社会で学習する内容は、生活と本当に関わりの深い内容です。ぜひ、大人になっても学び続けてみましょう。新しい世界が見えてくるかもしれませんね。